「こころ」(新潮文庫) 「こころ」っつーのはなかなか面白い話で、かつ、いかがわしい。
つーか「私」、積極的なストーカー以外の何者でもないじゃん! 先生の過去の罪っていうのは、友人Kと自己同一化を望むあまり、つい彼を金で買ってしまったっつーところにあると思いますね。 先生の妻の静は食わせものすぎで、基本的にはこの「こころ」構造から見ても主人公は妻の静かも!?ってかんじに思えます。遺書見せちゃだ〜めよ!という先生の遺書から裏の意図をきちんと読み取り、「私」ばっちし公開してるからね!しかも何気にそれ、ほんとは先生が望んでることだからね!それで妻の罪があばかれているからね!そのうえ遺書の公開で妻の静はこのまま一生「純白」のままでいなければならなくなるからね!!! おっそろしい話ですよ、これは。 で、まあ根本的には近代批判かな、というかんじです。 記述日2002-04-25
|