昔は柏木村鎮守だったという、大久保駅から徒歩10分強の所にある鎧神社。
鎧の名の由来は、日本武命が東征のおり甲冑六具の内をこの地に蔵めたからとも、
平将門の鎧がここに埋まっているからだとも言われていて、はっきりしない。
境内はとても不思議な所で、将門の鎧があってもおかしくないような感じがする。
そしてなんと、世にも珍しい狛犬型の庚申塔が、ここにはあったのである。
神社に入ってすぐ左にいた、世にも珍しい狛犬型庚申塔(享保6年11月)。
向かって右が阿形像(雄)、左が吽形像(雌)だと、横の看板に書いてありました。
猿みたいに誇張された長い前足に、アンバランスなほど短い後ろ足が特徴的。
昔ながらの素朴な顔ですが、なかなか味があって、ずっと見ていても飽きません。
「世の中には、こんな物もあるんだなぁ・・・。」と思わされた一品でした。
参道を真っ直ぐ行った先の拝殿の前にいた狛犬さん(昭和11年9月)。
大きくてでっぷりとした姿だけど、怖くて強そうな感じはしません。
爪や歯も、全然鋭くなくて丸っぽいところが、穏やかな印象を与えます。
こういう、太っていていかにもお人好しそうな狛犬さんも良いですねぇ。
こちらは、神社の小さな入り口の方にいた狛犬さん(天保7年5月)。
ウフフと笑った阿と、ニヤリ含み笑いの吽、見ているだけで愉快な表情の2人。
そして子供は体を掻いていたり、可愛いお尻をこちらに見せていたり。
とても幸せそうな狛犬一家ですね。見ていてほのぼのした気分になれます。
拝殿へ行く途中の道にあった灯篭にデザインされていた狛犬(?)さん。
器用に逆立ちしながら雲に乗っている姿がデザインされています。
それにしても、阿と吽だと、見た感じの印象がかなり違いますよねぇ〜。
阿のファンタジックと言うかメルヘンな姿がとても可愛らしいです。